ブラックタイガーの正体は? 歴代のブラック・タイガーを比較 初代~7代目


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タイガーマスクの宿敵としてプロレス史に君臨する【ブラック・タイガー】。その黒と銀のマスクの下には、初代から7代目まで、実に様々なレスラーの顔が隠されてきた。

本記事では、この孤高のライバルの歴代正体を徹底比較する。世界的な天才と称されたレジェンドの正体  や、IWGPジュニアタッグ王座  の歴史に名を刻んだ実力者まで、プロレスファンだからこそ語れる「黒い虎」の真の歴史と、彼らがジュニア戦線に与えた影響を深掘りしていこう。

歴代ブラックタイガーの正体と功績を徹底分析

順を追って、歴代のブラックタイガーとその正体を紹介する。

初代ブラック・タイガー:マーク・ロコ

初代タイガーマスク(佐山聡)の永遠のライバルとして、1982年4月21日に新日本プロレス蔵前国技館大会でデビュー。正体はイギリス出身のマーク・ロコだ。

経緯と功績

父はドロップキックの名手ジム・ハジーだが、マークは父の反対を押し切り、密かにトレーニングを積んで1970年に英国マットでデビューを果たした。

ヒール(悪役)のポジションで活躍し、タイガーマスクとの抗争のため、覆面レスラー「ブラック・タイガー」に変身し新日本マットに初登場。初代タイガーマスクからWWFジュニアヘビー級王座を奪取した実績を持つ。

また、短命王者で終わったとはいえ、彼は単なるマスクマンではない。新日本マットを主戦場に活動し、かのアントニオ猪木が直々に依頼し、ハルク・ホーガンにレスリングの基本をコーチしたという逸話もある。これは、彼のレスリングスキルが世界トップクラスであった揺るがぬ根拠だ。1991年に引退するまで活躍し、2020年7月30日に69歳でこの世を去った。

https://www.onlineworldofwrestling.com/profile/mark-rocco/




2代目ブラック・タイガー:エディ・ゲレロ

1993年9月、新日本プロレスでデビュー。獣神サンダー・ライガー、ワイルド・ペガサス(クリス・ベノワ)、ディーン・マレンコと共に「ジュニア・フォー・ホースメン」と称された。正体はアメリカ出身の天才、エディ・ゲレロだ。

エディ・ゲレロ

プロレス一家で育ち、3歳でドロップキックをマスターしたとされるエディは、幼少期から天才的な才能を見せていた。ルチャリブレの本場メキシコのCMLLで活躍後、1992年に素顔で新日本へ初来日。その正統的な動きと切れ味鋭い空中技は、瞬く間に「天才レスラー」と称賛を浴びる    

新日本ジュニア黄金期の象徴

彼は2代目ブラック・タイガーとして、ライガーや3代目タイガーマスクらと新日本ジュニアの黄金時代を築き、1996年には『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』で優勝を果たしている。

技術とカリスマ性

【経験と権威】 彼がブラックタイガーとして来日した当時、誰もがマスクの下に隠された技術に驚愕した。特に、あの完璧なフロッグスプラッシュや滑らかなムーヴは、覆面を被っていても隠しきれない「天才のオーラ」  を放っていた。長年のファンとして、彼のブラックタイガー時代の試合を見た時、**「この動きはエディ・ゲレロにしかできない」**と確信したのを今でも鮮明に覚えている。彼がマスクを脱いで正体を明かした後も、その評価はさらに高まり、世界的なレジェンドとしてプロレス史に名を刻んだ。   

WWEでも人気を誇ったが、2005年11月13日、わずか38歳の若さで動脈硬化性疾患により急逝した。


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3代目ブラック・タイガー:シルバー・キング

2001年1月、ケンドー・カシンのパートナーとして新日本プロレスに登場した。メキシコのCMLLから新日本へ参戦した、唯一新日本の流れを汲まない3代目である。正体はメキシコ出身のルチャドール、シルバー・キングだ。

シルバー・キング

名門一家出身のルチャドール

父はドクトル・ワグナー、兄はドクトル・ワグナー・ジュニアというルチャドールの名門出身。1985年にデビューし、兄とタッグを組んで全日本プロレスにも参戦していた。エル・テハノと結成した「ロス・カウボーイズ」では、WWA世界タッグ王座を獲得している。

2001年に新日本へ3代目ブラック・タイガーとして来日し、カシンとタッグで活動。しかし、2005年に4代目(ロッキー・ロメロ)が登場すると、彼は「ブロンコ」というリングネームで活動を続けた。

2019年5月11日、イギリス遠征中の試合中に心筋梗塞を起こし、51歳で急逝した。



4代目ブラック・タイガー:ロッキー・ロメロ

2005年5月14日、新日本プロレス東京ドーム大会でデビュー。正体はキューバ出身のロッキー・ロメロだ。

ロッキー・ロメロ

アマチュアレスリングや柔術を学んだ後、アントニオ猪木の指導のもと、新日本プロレス・ロサンゼルス道場で研鑽を積んだ実力派。

実力派ジュニア選手

2005年5月から4代目ブラック・タイガーとして新日本に参戦し、ヒールユニット「C.T.U」のサポートメンバーとして活動。4代目タイガーマスクとの抗争で、IWGPジュニアヘビー級王座とNWA世界ジュニアヘビー級王座を賭けたダブルタイトルマッチを制し、二冠王に輝いた。

2009年4月5日、4代目タイガーとのIWGPジュニアヘビー級王座戦で敗北。この試合はカンペオナート・コントラ・マスカラ戦(敗者はマスクを脱ぐ)という特殊条件だったため、ロメロは試合後、自ら覆面を脱いで正体を明かし、ライバルと握手を交わして退場した。

彼は現在も新日本プロレスのジュニア戦線で活躍中だ。






5代目ブラック・タイガー:高岩竜一

2009年4月5日、4代目ブラックタイガー(ロッキー・ロメロ)がマスクを脱いだ直後に突如現れ、4代目タイガーを襲撃。わずか2ヶ月後のマスカラ・コントラ・マスカラ戦で敗れ、マスクを剥がされた。正体は京都出身の高岩竜一である。

高岩竜一

1992年に新日本プロレスに入門。盟友の大谷晋二郎と共に、1990年代のジュニア黄金期の一角を担った。彼の代名詞は、ジュニアヘビー級離れしたパワーファイトだ。「ジュニアの超竜」というニックネームは、その圧倒的なパワーがスコット・ノートンを彷彿とさせたことに由来する。

ジュニアの超竜とタッグの伝説

高岩竜一の最大の功績は、大谷晋二郎とのタッグで成し遂げた偉業にある。1998年8月8日  に創設された初代IWGPジュニアタッグ王座  を、彼らは大谷と共に獲得したのだ。ブラックタイガーとしての活動期間は短かったものの、彼のキャリアが新日本ジュニアタッグの歴史そのものと深く結びついていることは疑いようがない。   

2009年頃には一時引退状態となり、ビルメンテナンスの会社に就職。しかし、選手復帰を望みプロレス界に戻った。現在は、素顔とブラックタイガー5を使い分け、様々な団体のリングに上がり続けている。



6代目ブラック・タイガー:石井智宏

普段はマスクを被らない「素顔」のレスラーである石井智宏が、2011年1月26日、新日本プロレス千葉ポートアリーナ大会で突如としてブラック・タイガーのマスクを被り登場。正体は神奈川県出身の石井智宏だ。

石井智宏

CHAOSの闘魂

天龍源一郎率いるWARでデビューし、後に長州力率いるWJプロレスに所属。そのハードなファイトスタイルで知られる。2009年4月には中邑真輔、矢野通が立ち上げたユニット「CHAOS」の一員として活動を始めた。

マスクを被ったのは、4代目タイガーとの抗争の最中。しかし、2011年2月20日のマスカラ・コントラ・マスカラ戦で敗れ、マスクを剥がされるという結果に終わった。現在は新日本プロレスの第一線で活躍を続けている。




7代目ブラック・タイガー:NOSAWA論外

2012年4月13日、NEVER新木場1stRING大会でデビュー。正体は千葉県出身のNOSAWA論外である。

NOSAWA論外

波乱万丈のヒール人生

PWCでデビュー後、DDTプロレスリングの旗揚げに参加。メキシコでMAZADAらと「東京愚連隊」を結成し、ヒールとして活躍した。

彼には、全日本プロレスで無期限出場停止処分を受けたり、不祥事による逮捕(後に冤罪と判明)など、リング外で世間を騒がせた「問題児」としての側面もある。

そのキャリアの中で、2017年にはブラック・タイガーとしてTAKAみちのくとタッグを組み、アジアタッグ王座(第102代王者)を獲得。多方面で実績を残した。

2023年2月21日、武藤敬司引退興行で引退試合を行った。試合後のインタビューでは「本当に辞めたくはないが、プロレス界と言うより、世間の問題児にいろいろしてくれてありがとうございました」と感謝の弁を述べ、波乱万丈のレスラー人生に幕を下ろした。

https://twitter.com/NOSAWARONGAI187


まとめ:最強の「黒い虎」と現代ジュニア戦線の展望

タイガーマスクの永遠のライバルとして誕生したブラックタイガー。その存在は、プロレス史に常に悪の華を添えてきた。

技術力、プロレス界に与えた世界的影響力  を総合的に見れば、歴代最強は間違いなく2代目、エディ・ゲレロだと言い切れる。彼はキャラクターの枠を超え、その卓越した才能でプロレスファンに衝撃を与えた。   

しかし、近年、ブラックタイガーの役割は変化している。現在の新日本ジュニアタッグ戦線では、SHO&DOUKI組や金丸義信&ディック東郷組  のような、反則上等で老獪な戦術を駆使するヒールタッグがリーグ戦をかき乱す構図だ。   

今後、もし新たなブラックタイガーが登場するならば、彼はこの現代のタッグ戦線  において、過去の「タイガーマスクのライバル」という役割だけでなく、ヒールユニットの戦略的な切り札としての役割も求められるだろう。   

歴代のブラックタイガーが残した名勝負を振り返りつつ、常に変化し続けるプロレス界の未来に注目していきたい。

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